コミュニティも生き物ということ

2021年11月5日

最近「コミュニティ」という言葉をよく聞くようになりました。オンラインにおけるTVでも、インターネットでも、SNS、またオフラインでも自治会や地域市場、商店街、大学、シェアハウス、寮などの組織形態に至るまで、世間にはコミュニティという言葉があふれています。

それぞれコミュニティそのものの定義も内に集う人も様々で、管理している責任者さんや所属している人の話を聞いてみると、設定から目的も多種多様で面白いなと感じています。

皆さんは何かのコミュニティに属していますか??

改めてコミュニティとはどういうものなのか。広辞苑的には「一定地域に居住し、共属感情を持つ人々の集団、地域社会、共同体」を指し、英英辞典には「”a group of individuals who share mutual concern for one another’s welfare” (=相互に互いの権利に関心を寄せた個人の集団)」で定義されています。

特徴としては、その組織内で共有された価値やメンバーのアイデンティティ、組織内での行動原則(do or don’t)をそれぞれ決めて運用していく。互いに関心を寄せるものや集団だと、例えば有名人の会員制オンラインサロンもコミュニティになるし、マルシェのような市場、コミックマーケット、Lalaportのような商業施設、WeWorkのようなシェアオフィスも、また調べ事をするときに多くのひとが利用するWekipediaや、一種の宗教集団さえもコミュニティなのではないかとふと感じます。定義する言葉が漠然としたものなので、運営者がどんな集団・組織にしたいのか設定すれば、今すぐ誰でもコミュニティは作れる。ただその組織内でどんな行動をとれるのか設定することも必要で、先程の行動原則でdo, don’tとありましたが、その組織内でできることとできないことを明確に区分しないと、メンバーもばらばらになってしまう。

例えばオンラインサロンには会員制限を設けていたり、シェアオフィスには空間の区切れを入れて行動制限したり、メンバーの服装を統一したり、初詣の際にお辞儀の仕方(2礼2拍手1礼?)があったり、豚肉を食べれないイスラム教や牛肉を食べられないヒンドゥー教、モスクの礼拝行為があったりなどなど…。それぞれのコミュニティを観察するととても興味深いです。

また、こうしたコミュニティを見てみると、ずっとその組織に所属している人もいますが、入会する人もいれば、はたまた卒業したりしていく。とても流動的な組織形態だなと感じます。

タイトルの通り、コミュニティは生き物であり、生まれて成長しては、最後には別のものになったり、組み合わさったり、消えていくもの。生まれる喜び、成長させる楽しみは、どこか子どもの誕生や子育てと似ているような気がします。

消えていくものといえば、最近Yahooニュースで「女王アリの終焉」という記事を目にしました。アリの巣も一種のコミュニティ。

多摩動物公園で飼育していた「ハキリアリ」は女王アリの死により、働きアリが生まれず、最後にはこの組織も朽ちていくというもの。社会の縮図のような、エモさ(?)を感じます。

コミュニティについて知らないことも多く、調べ事をしたり色々なコミュニティの人に話を聞いたりしてとても勉強になりました。

ぜひ皆さんも興味のあるテーマ、趣味から自分の好きなコミュニティを探してみてはいかがですか?

探しても見つからなかったり、満足のいくものがない場合は自分で最初から作ってしまうのも面白いかも!

CS課 古山

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